クリーンルームの足場について

このようなシステムには足場にも特徴があります。
高い清浄度のクリーンルームでは足場となる床にグレーチングと呼ばれる格子状の隙間が作られています。
これによりクリーンルーム内の空気の層流が天井の吹き出し口から床面の吸い込み口までのダウンフローと呼ばれる垂直の気流が形成され、塵芥が足場から下に排出されていきます。
さらに床下の空間も有効に利用されており、コンプレッサやポンプラックなどクリーンルーム内に配置が難しい生産設備用の補助機材や配管類が配置されています。
そして、この様なグレーチングの床は通常は取り外しが可能で、床下にアクセスしやすくなるのと同時に新規設備導入時などのレイアウト変更を容易なものとしています。
また、クリーンブーツに付着したごみを取り除く方法として、入室口の足場に粘着性のあるマットを敷く方法も有効です。
クリーンルームは安全のために重要な設備です
最近ではPM2.5やスギ花粉などの浮遊物も問題になっていますが、精密機械や医療などでは浮遊微小粒子、浮遊微生物が致命的な不具合の原因になり、対策が講じられています。
工業用クリーンルームでよく知られているのが液晶のパネルで、わずかな浮遊微小粒子でもドット抜けなどの原因となるために、クリーンルームが活用されています。
また、医療用としては、バイオクリーンルームがあり、こちらは主に浮遊微生物の管理が重要となっており、安全な空間づくりに活用されています。
このように厳重な管理が必要ですので、その入退室にも細かい配慮がされており、二重扉にしたりエアシャワーを導入したりして対策を行っています。
今やクリーンルームは人々の生活の安全のためには欠かせないもので、工業や医療の進化にも大きく携わっています。
空気清浄度基準としては粒径0.5 µm(マイクロメートル)以上の塵埃(粒子個数)がいくつあるかの数字で表すことが多くなっています。
なお、取り扱いには様々な資格が必要になる場合もあります。
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2018/8/9 更新