クリーンルームの空気清浄度について

クリーンルームの空気清浄度について

クリーンルームは工場や病院などで多く使われていますが、製造するものや目的によって空気清浄度は異なります。
半導体工場の場合は特に塵や埃を徹底的に管理してまったくない状態にしておかないと製品の品質にかかわってくるからです。
半導体工場が空気清浄度1から100クラスとすると、電子部品工場や光学機械工場・精密工場は100から10000クラスのきれいさを求められます。
薬品工場や食品工場の場合、虫などが侵入することで異物混入を防ぐのが目的であり、100から100000クラスほどの清浄度です。
印刷工場や自動車の部品工場、手術室・治療室などは目に見えるゴミをなくし病気が空気感染しないようにすることが目的で、1000から100000クラスの清浄度が求められます。
求められる清浄度が異なるためクリーンルームの環境づくりの方式も異なります。
ただ、いずれにせよ品質を保ったり医師や患者の安全を守るためにもクリーンルームの存在は必要なのです。

クリーンルームには欠かせない殺菌処理

クリーンルームを設けるということは部屋の中を清浄な環境に保つ必要があるということです。
その為には塵や埃を中に入れないためのエアーシャワーや外気が入らないような工夫が必要です。
中に入る人は防塵服や帽子、手袋、キャップを着て入ります。
靴も専用のものに履き替えて入るようにしなければなりません。
入口には消毒用のバットを置いて靴底までケアしましょう。
そして何より欠かせないのが殺菌処理です。
せっかくのクリーンな環境に外から不必要な菌が入らないようにするのは当然ですが、100パーセント防ぐことは難しいです。
そのため中に入ってしまった菌は処理しないとそこはクリーンルームたり得ません。
UVランプに代表される殺菌処理を行うことが求められます。
用途や場所に合わせてUVやスプレータイプのもの、薬液を染み込ませたクロスタイプのものもありますので必要に応じて選びましょう。
UVは直接当たったところしか効果がないことに注意して下さい。
天井にUVを設置すれば安心というわけではありません。
机に下や棚板の裏側などUVが当たりにくい場所は他の方法を検討して下さい。