クリーンルームって何?

クリーンルームって何?

クリーンルームと聞いただけでは、何かという疑問が生じて当然です。
クリーンルームとは空気中に浮遊する塵埃を一定レベル以下の清浄度に保つための部屋です。
精密機器を製造する工場や実験施設において必要となります。
クリーンルームには循環させる空気を一定の清浄度に保つためのフィルター、塵埃が外部から浸入せずに室内を陽圧に保ちながら空気を供給する設備、塵埃を付着させない室内の仕上げ、人の出入り時に塵埃を持ち込まないエアーシャワー、温度と湿度を調整できる空調機が必要です。
クリーンルームの性能は清浄度で表されます。
清浄度は一定の体積中の基準の大きさ以上の塵埃の数量として示されます。
現在一般的に使われている基準はアメリカのもので、アメリカ連邦規格Federal Standard209の中の209Dです。
これは1フィート立方(28.8リットル)の中に0.5ミクロン以上の微粒子が何個あるかを示す値です。
高い清浄度が要求されるのが半導体製造の場合で、求められる清浄度は100以下という厳しさです。

クリーンルームが利用されている場所

近ごろでは、クリーンルームを取り入れているところが増えている傾向にあるといわれていて、業界によって利用される種類に違いがあるといいます。
ひとつには、半導体や液晶、電子部品機器などの工業製品を製造している場所で、インダストリアルクリーンルームと呼ばれるものが用いられています。
精密機器やレンズなどを製造している場所でも、製品の質を高めるためや、生産性を向上させるために導入されているといいます。
また、医薬品を製造したり、食品加工の製造をしている場所、バイオテクノロジーを研究開発している場所などに用いられていますのが、バイオロジカルクリーンルームと呼ばれるものになります。
医療分野や食品の製造現場では、空気が清浄されていることに加えて、微生物や菌などをコントロールしなければならないため、適した性能が求められることになっています。
医療分野では、手術室や研究施設などでも利用されていて、汚染の防止を行っています。